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愛しては、ならない
第49章 それぞれの決別
悟志が目覚めたら、彼への片想いを卒業して、新しい自分になる――
勝手にそういう誓いを立てていたのだ。
彼が倒れてから、真歩は家から近い場所にある神社に毎日御祈りしに通った。
――神様、どうか、悟志さんを助けて下さい。
悟志さんを目覚めさせて……
そして、悟志さんを悩ませる事が一つも無くなります様に……どうか、お願いします……
悟志さんを助けてくれるなら、私はもう、彼の事を諦めますから……
今度こそ本当に諦めて……ちゃんと真剣に、自分の大切な人を探しますから……!
普段は滅多に祈る事をしない真歩だったが――初詣にも、面倒だし寒い、と言って行かない女なのだ――
毎日、朝夕欠かさずにお祈りに行った。