この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛しては、ならない
第50章 それぞれの決別②
真歩は、清崎の腕をまだ離さずに疑り深い目を向ける。
「本当に本当でしょうね――?これで三面記事にあんたの名前が載ってたら、許さないからねっ」
「もうっ……しつこい――っ」
「ねえ、晴香、歩いて帰るの危ないじゃん。車で送って……」
当然のように真歩の車のキーを持って運転席にまた座ろうとする森本に、真歩は怒鳴る。
「ちょ――!少年、無免許――!!」
「今頃気付いたんですか」
森本は呆れ顔を真歩に向けるが、真歩は立ち上がり彼からキーを奪い取った。
「私が送るわよっ!」
「震えてたじゃないですか。もう大丈夫なんですか?」
「も……もう平気よ――っだ!」
真歩は二人を追い立てる様に後部席に乗せて、運転席に乗り込んだ。
「そうだ……少年に少女、ちょっといい所に連れてってあげる」
「?」
首を傾げる二人を乗せ、真歩はある場所へと車を走らせた。