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愛しては、ならない
第52章 最後に、もう一度だけ
彼の指の絶妙な動きは、私がどうしたら感じるのか、声をあげるのかを知り尽くした物だった。
やわやわと揉みあげ、指先で突起に触れ、押し潰し私を叫ばせる。
剛は意地悪に笑い、私の反応を見ながら乳房を弄んだ。
必死に彼の腕を押し、身体を捩るが、彼から与えられる快感と甘い眼差しに徐々に身体の自由が奪われていく。
「やめ……止めて……っ」
「菊野さん……菊野……っ」
「ああっ」
彼は、乳房から腰に手を滑らせ、ショーツの中へと指を這わせた。
「駄目……もう……私に……っ……ああんっ」
「これで……最後です……っ」
「……っ」
「最後に……もう一度……」
「剛さん……っ?」
瞳を潤ませる彼の頬に思わず手を伸ばすと、彼は優しい笑みを浮かべた。
「俺は……この家を出ます」