この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛しては、ならない
第53章 最後に、もう一度だけ②
「……ん……」
彼女の唇が反応し、俺の唇と舌の形に合わさる様に順応し、甘い溜め息を漏らす。
――ほら、貴女はいつもそうやって俺を惑わして誘う……
言葉では拒みながら、身体は俺を受け入れて居るじゃないか――
でもそれは、やはり身体だけの事なのか?
身体だけが反応している、それだけの事なのか?
……いや、それでも構うものか……どうせ、もう貴女に会えないなら……この腕に抱くことが叶わないなら……
今は、今だけは、身体だけでも――!
唇を離して、彼女の首筋や胸元や下腹部に痕を付けながら口付けていくと、泣きじゃくる彼女が小さく叫んだ。
「――やっ……ダメ……もう止めて……っ」