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愛しては、ならない
第8章 遊園地での賭け③
「いえ……
今日は、誘ってくれてありがとうございました……」
剛は改まった態度を崩さない。
私はなんだかそれが可笑しくて、まだ笑いが止まらない。
気が付けば、祐樹が無言になって、目を擦り始めた。
「祐樹、眠いの?」
「うん……
でも……まだ剛と遊びたい……」
舟を漕ぎながら呟くが、瞼がくっついてはまた開き、またくっついてしまい、座ったままで寝息を立て始めた。
「あらあら」
私は祐樹の頭を膝に乗せて背中を叩いた。
「……剛……
次は……ボクシングゲーム……しよ……ムニャ」
祐樹は笑いを浮かべ、呟くと完全に眠りに落ちてしまう。