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愛しては、ならない
第55章 ウエデイングブーケ
第2シーズンが始まると知った時には、真歩もまた出るのでは?と私は期待していたし、番組のファンからも真歩の出演を望む声が多くあったようだったが、真歩は出演依頼を断ったのだ。
テレビで真歩を見るのを楽しみにしていた私はがっかりしたが、結局第2もしっかり見てしまった。
初代の農家男子~に出たメンバーで第2にも出演したのは雲居だけだったが、初代にもひけを取らない個性的な面々が繰り広げる恋愛模様や友情、時に涙してしまうようなドラマテイックな展開に、若い女性達は「下手なドラマよりも面白い」
と夢中になり、ちょっとした社会現象になった。
第2シーズンでは雲居は一番の人気で、女性は勿論のこと、男性メンバーからも信頼されて好かれていた。
彼は最終回で、三人の女性メンバーに告白されたが、「まほリンの事が今でも好きなんだ、まほリンでないと、俺は駄目だ!」
と言い切り、出演メンバーを驚愕させる。
まほリンというのは、無論真歩の事だ。
そんな衝撃的なラストに、私もまたもや「えっえっえええ――!」と絶叫してしまい、祐樹に「母さん――ちょっとうるさい!」
と叱られてしまった。