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愛しては、ならない
第58章 再会



ミニ向日葵とカスミソウを花瓶にさしてバランスを見ながらひとり笑ってしまう。



「てか……やっぱりただのストーカーじゃない……ふふ」



今日は、剛は高校の同窓会に行っている筈だ。

森本とは、剛が家を出ていった後も時々連絡を取り合っていた。

と言っても、一月に一度程、彼からの『菊野さん、お元気ですか?体調を崩されたりしていませんか?』というメールが来て、私が返事をする、というものだった。

最初は当たり障りない返事をするだけなのだが、誘導尋問のように彼に本音を引き出されてしまい、しまいには私はスマホを手に泣き出してしまうのだ。

剛が出ていき、真歩とも会わずに居る私は、誰にも弱音も本音も漏らすことが出来なかった。

悟志は優しかったが、また何かの切っ掛けで自傷行為に走ってしまう恐れが有るため、私は彼への対応にとても気を使っていた。

勿論、剛の話題などもってのほかだった。


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