この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛しては、ならない
第58章 再会
ドキドキする胸を押さえ、キッチンの電気を点ける。
――剛さん、こんな日に同窓会だなんてついてないわね……大丈夫かしら……
いっこうに収まりそうにない外の雨を時折見ながらスープを仕上げ、ケーキの飾り付けに取り掛かった。
時計を見れば、もう三時を過ぎようとしている。急がなければ。
思えば今日は朝支度に時間がかかったり、スポンジケーキを失敗してまた焼き直したり天気が荒れたりでゲンが良くないような気もする。
ケーキの側面中央あたりに注意深くナイフを入れて二等分しながら内心私はビクビクだった。
また何か、アクシデントやらドジを踏まなければ良いのだけれど……