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愛しては、ならない
第9章 遊園地での賭け④
「ひっいいい――――っ! 」
私は腕時計を気にしながら順路を進み次から次へと仕掛けられる恐怖のカラクリに悲鳴を上げ、カードにスタンプを押していった。
西洋タイプのほうが怖くないのでは?と思ったのだが、それが中々どうして結構な恐怖を煽って来るのだ。
今の処の最強の仕掛けはやはり、ピアノの前に腰掛けているフランス人形の目玉が飛び出して来たやつだ。
目玉が飛び出した上に首が360度回転したのが極めつけだった。
ピアノの鍵盤の上にスタンプがあり、私は絶叫しながらカードに判を押した。
以前、悟志に驚かされた時には情けない事に倒れてしまったが、今日はそういう訳にはいかない。
「そうよっ……
こ、怖くない……怖くないっ!
剛さんが懸かってるんだから――!」
拳を握り締めた瞬間、辺りが急に真っ暗になった。
「キャアアアア!」