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愛しては、ならない
第62章 愛しては、ならない②
彼に愛された温もりを感じたままで居たかったが、そう言うわけにもいかない。
私は忍び足でバスルームに行き、着ていたものを洗濯機の中へと放り込み運転ボタンを押してからシャワーを浴びる。
そう言えば、他に着る服が無いのだった。
お湯を頭から浴びた瞬間「どうしよう」と焦るが、もうどうしようもない。
洗った服はそのまま乾燥機にかければなんとか乾く。慌てる事はない、と思い直し、私は恋の夢の中から現実に戻る準備をする。
――悟志と別れよう……
今まで頭の片隅にあったそんな考えが現実味を帯びて迫ってくる。