この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛しては、ならない
第63章 once again
悟志は唇を震わして俯く私の顎を優しく持ち上げ、優しい眼差しを向けた。
「ほら、折角の花嫁が、そんな悲しい顔をしたら台無しだろ?」
「……わ……私……花嫁なんかじゃ……」
「菊野は僕の可愛い女の子で、一生の恋人で……花嫁だよ」
「や……やめて」
悟志を見上げ、涙がはらはらと落ちる。
悟志はどこまでも優しい笑みで私の目を真っ直ぐに見て、言った。
「この間、この教会を凄く君が気に入ってただろ?真歩さんの式も素敵だって感激してる君を見て僕も何だか嬉しくて……
……だから……ここでもう一度君と結婚式を挙げよう、て思ったんだ」