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愛しては、ならない
第63章 once again
左手をそっと掴み、悟志が口付ける。
「そうだね……僕は……もっと早くに……あのクリスマスの夜に、本当の気持ちを君にぶつけるべきだったんだ……
怖がられたくなくて……泣かしたくなくて……
言えなかったんだよ。
凄く……好きだったのに、一目見た時から君を愛していたのに、あの時も……結婚したときにも……言えなかった……
思いきり抱き締めたかった……好きだと言いたかった……なのに」
「何故――もっと早くに言ってくれなかったの?」
私は、じれったい気持ちになり、勝手だと思ったけれど、優しい悟志に責める様に詰問していた。