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愛しては、ならない
第10章 カーネーション

「え……
それは……」
遠慮がちに言葉を選び言う剛に、私はショックを受け、しゃくり上げながら叫んでしまう。
「だ、駄目なぼっ?
じゃあ……お母さんでもいいし!
ほんどーは、ママって呼んでぼらいだいげどっ……」
「いやいや、剛君の年齢でママ呼びはキツイでしょう……」
園長が宥める様に言うが、私は剛に詰め寄った。
剛はたじろいで一歩下がる。
「……ひっく……
まずは、形がら入りまじょ――!
ほらっ!
おがーざん、て、呼んで?」
剛は首を振り苦笑する。
「ごめんなさい……
ちょっとまだ……」
「ええええ」
ガーンと落ち込み脱力して座り込む私を、園長と剛が起こした。

