この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛しては、ならない
第10章 カーネーション



「えっ!?」


私は目に残る涙を拭い、頬を押さえて園長と剛を交互に見たが、二人は笑いを噛み殺し肩を震わせていた。



剛がとうとう吹き出すと、園長も釣られて大笑いした。



私は急に恥ずかしくなり、その場から逃げ出したくなってしまうが、お腹を抱えて笑う剛の姿が嬉しくもあり、二人と一緒に笑い合った。



ひとしきり笑い、溜め息を吐いた私に、剛が静かに言った。



「……呼び方は……
努力します」



「えっ……い、いや……
そんな改まって頑張る宣言しなくても良いのよ?」


剛は、澄んだ目でじっと私を見て、ポツリと呟く。



「菊野……さん」



不意に名前を呼ばれ、身体がフワフワ舞い上がる程に高揚してしまう私だったが、何とかそれを表に出さない様に努め、精一杯のしかめっ面を作った。



だが、顔をひきつらせている様にしか見えないのかも知れない。



園長が、私の顔を見てまた笑っているのだ。

/1680ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ