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愛しては、ならない
第10章 カーネーション
(小学生の癖に告白とか付き合うとか……
今の子ってませてるのね……
じゃあ、剛さんも、大人っぽくてハンサムだから、学校でラブレターとか貰うのかしら……
今度聞いてみようかしら……
でも、教えてくれなさそうね……
はあ……切ない……)
私は椅子に凭れ、目を瞑り色んな事を思い出しながら二人のヒソヒソ話を盗み聴いた。
「……ほっぺはピンクに塗って……
口も!」
「はいはい……」
祐樹が少し威張った様に指示し、剛は多分苦笑しながらも小さな義理の弟の言うことを聞いてあげているのだろう。
私は、なんだか二人のそんなやり取りが嬉しくて寝た振りをしながら頬が緩んだ。