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愛しては、ならない
第10章 カーネーション
「だから、僕と剛でサプライズするんだよ!」
「成る程……」
「て事で、ママのお膝の上にそ~っと置いておこうよ」
「……サプライズ、てそんな簡単な感じでいいのか?」
「いいんだよこの位で。
あんまり凄い事をやるとママ、倒れちゃうから」
(う……確かに)
二年前、私の誕生日祝いをしてくれた時は、私は真歩と映画を観に行って真っ暗の家に帰り、電気を点けた途端に悟志と祐樹、私の父と母が飛び出して来て特大のクラッカーを鳴らしたのだが、大きさも特大だが、音も正に特大で、しかも四人が揃って引いたものだから爆発音の様な凄まじさだったのだ。
本気で驚き過ぎた私は、その場で卒倒してしまったのだ――
(はあ……
なんか私、びっくりして倒れたりとか、ろくな事してない……)
「そうなのか……フフフ」
剛が笑うのを聞いて、私は恥ずかしくて堪らなくなる。
「そうそう!
ママ、可愛いでしょ?」
「……そうだな」
祐樹に相槌をうった剛の言葉に心臓が跳ねた。