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愛しては、ならない
第11章 蒼い覚醒
「よしよし……余程痛いんだね可哀想に」
悟志は、顔を歪め私を抱き寄せて頭を撫でた。
涙腺の決壊した私は、そのまま胸で泣いてしまったのだ。
「も~そういう事は寝室でやってね~」
祐樹は、呆れてそう言ってリビングへ行ってしまった。
何気無く言われた祐樹の言葉に私はドキリとする。
祐樹はまだ小学三年だけど、もうそういった事がわかる年頃なのだろうか。
ずっと何も知らないまま大人になる訳はないのだし当たり前なのだが、私はショックを感じていた。
「ハハハ……
祐樹は、おませだな」
悟志が笑いながら私を抱き締めている。
「……」
「大丈夫かい……?本当に」
涙が止まらずにしゃくり上げていると、顎を掴まれてキスされた。
その時、ドアが開き剛が入って来て、反射的に私は悟志を突き飛ばしてしまった。
剛は切れ長の瞳を一瞬揺らした様に見えたが、その表情を確認する前に彼は俯き
「……邪魔してすいません」
と呟き、私達の側をすり抜けて行ってしまった。