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愛しては、ならない
第11章 蒼い覚醒
「凄い豪華ですね……
あれ?このチョコって……お誕生日おめでとうとか描くアレですか?」
「――それは、ダメッ!」
私は目の色を変え、スマホを放り投げキッチンへ走り、剛からチョコのプレートを奪い取るが、彼は呆気に取られた顔をした。
「……し、失敗しちゃったから……」
私は背中にチョコを隠して誤魔化そうとするが、剛はニヤリと笑い、にじり寄ってくる。
私はドキリとする。
彼のこんな悪戯な目は見た事が無い。
ずっと見ていたら捕まってしまいそうな魅力的な眼差しだ。
「菊野さん、嘘が下手だって自分で知ってます?」
「う、ううう嘘なんて付かないもん!」
私は首を振り、下手な言い訳をするが、彼の方が一段も二段も上手だ。
ニッコリと笑い、首を傾げながら近付いてくる。
「それ、僕へのでしょう?」