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愛しては、ならない
第13章 甘い、地獄の日々
そして、その目は自分に向けられた事がない。
悟志は、胸の中で必死に抵抗する妻を苦い思いで見詰めながらも、昨夜一度切りで終わった交わりの続きを望み、身体の中心は欲に膨らんでいる。
「悟志さっ……
も、もう、お仕事に行く時間……」
「――少し位、遅れても構わないさ……」
「だ……けどっ」
悟志は、胸や背中を叩かれながら、妻を抱いたまま寝室へ向かう。
その胸にはこんな思いが渦巻く。
――誰がなんと言おうと……菊野は僕の妻だ……
菊野が例え、剛に恋していたとしても……
剛が彼女を好きだとしても……
彼女を抱いて啼かせる事が出来るのは……
僕だ……!