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愛しては、ならない
第15章 檻の中の愛②
清崎は小刻みに震え、か細い声で哀願するように言う。
「わ……私の事が……
嫌いじゃ……ないなら……
お願い……っ」
「――っ」
彼女は、胸の中に飛び込んで来て、俺の背中に腕を回し身体を密着させる。
彼女に羽織らせた上着の前がはだけて胸の開いた服から膨らみが覗き、視覚とその感触で俺を誘惑する。
「清崎……
落ち着いて……」
やっとの思いで、彼女の髪を撫でながら言うが、髪を撫でた手は吸い寄せられる様にしなやかな背中に触れ、そして腰の曲線をなぞってしまう。
「……っ……」
腕の中の彼女が、頬を艶めかせて甘い溜め息を漏らした時、俺の中の獣が目覚めてしまった。
下半身に一気に血が集まり、其処だけが異様な存在感を持って俺を苛む。
――お前の身体は欲を吐き出したがっている……
この女は、それを望んでいるんだろう?
さっさと、やっちまえよ――
俺の中に居る、淫らで勝手で下衆(げす)い魔物が囁いた。