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愛しては、ならない
第15章 檻の中の愛②
「あ――っ!
春バーゲン最高――!
久々に思いっきり買い物してストレス三分の一くらい吹き飛んだわ――!
ねえっ!
小腹空かないっ?
この近くに人気のケーキ屋さんがあるのよ――!」
真歩は、ショップの紙袋を幾つも手に持ち、私にまで大きな袋を持たせてご機嫌で街中をスキップしながら闊歩するが、突然強風が吹き、私は慌てて舞い上がるスカートを押さえた。
真歩に無理矢理着せられたミニワンピースだが、こんなに短いスカートは久々で落ち着かなかった。
華やかな春メイクに明るい色のファッションで街に出てきたものの、胸の中に得体の知れないモヤモヤが離れない。