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愛しては、ならない
第17章 貴女との夜に
「菊野さんだって……
貴女だって悪いですよ……」
「わ、私――!?」
彼女は泣きながら睨み付けてきたが、俺が頬の涙を拭っていた手を太股に移動させた時、鮮やかに頬を染めて絶句する。
「……誘惑したのは、貴女です」
「そ……そんなっ」
俺は、太股を優しく撫でながら、軽く唇を吸う。
「んっ……だ、ダメっ!」
また彼女が頬を打ち、そして顔を歪め俺を見て頬に触れる。
「いくらでも殴って構いません……
それだけの事を、俺は貴女にしているんですから……」
頬に触れたその小さな手を掴み、彼女を見詰めながら口付ける。
「だ、だから……
何故、私をそうやってからかうの?」
俺は苦笑する。
「からかっていません。
貴女が欲しいからです」
「――っ!?
う、嘘つき!」
「えっ?」
彼女に思いきり拳で胸を叩かれ、俺は咳き込んだ。
「あ、ああっ……
ごめんなさい……」
「俺の心配をしている場合じゃないですよ……」
彼女の腕を一纏めにし、パーカーのジッパーを一気に降ろすと、セクシーなキャミソールが顕れ、俺は息を呑んだ。
「やだっ……」
菊野は顔を逸らす。