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愛しては、ならない
第17章 貴女との夜に
菊野が、俺の表情を見て唇を噛みそっぽを向いた。
「あ、あんなに可愛い恋人が居るのに、私なんかにちょっかい出して悲しませたらダメでしょっ……」
「――彼女とは、セックスしていません」
「――っ」
菊野が、俺がその単語を出した事に驚き、真っ赤になる。
俺よりもずっと大人なのに、何故貴女はこんなに愛らしいのだろう。
今すぐ抱き潰したくなるのをぐっと堪え、俺は小さな子供に言い聞かせる様に話す。
「確かに、流れでああなりました。
こんな事を言うと菊野さんは軽蔑するかも知れませんが、俺は健康な十五才の男です。
魅力的な女の子に誘惑されれば、当然欲も湧いてきます……」
「ほ、ほらっ!
やっぱりそうじゃない!
剛さんは、彼女との事を邪魔した私に意地悪してるんでしょっ!?」
菊野は険のある声で被せる様に言い放つが、俺はその唇をキスで塞いだ。