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愛しては、ならない
第17章 貴女との夜に
菊野は、目が合うと、紅く染まった顔を逸らしたが、俺は両手で彼女の頬を包み込み、こちらを向かせた。
「真っ赤ですね……頬も、身体も」
「――!」
その首筋や胸元まで紅く染め上げているのは、なにゆえの感情の作用からなのか彼女に聞きたい。
小さく震える愛しいその唇を指でそっと触れた。
「……何故、こんな風になるんです?」
「こ、こんな風って……」
唇に触れた指を、頬、首筋、胸元に滑らせると彼女は小さく叫び、俺の腕から逃げようと身体を捩る。
「ここも……ここも。白い肌が綺麗な色で火照っています……」
彼女の腰を抱き寄せて、太股に触れると、甘い溜め息を耳元で漏らされ、俺は今にも獣に豹変してしまいそうに昂る。
「やっ……ん……ダメっ……」
「悟志さんにもそういう風に焦らすんですか……」
「――っ」
菊野は泣きそうな顔で首を振るが、俺は再び彼女を倒して組み敷いた。