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愛しては、ならない
第18章 私も、愛しているのに
手首と、太股に紅い痕がくっきりと付いている。
剛の情欲にぎらついた瞳と、手首や太股を掴まれた感触が蘇る。
そして、彼が、私の蕾に猛った自分自身を押し付けた時の、悩ましく甘美な快感を――
「あっ……
いやっ……そんな……」
私は、戦(おのの)きながらも、不意に身体が甘く淫らに疼き、困惑する。
胸元にも、紅い徴(しるし)が幾つか花を咲かせ、彼が膨らみを揉みしだいた事も思い出す。
「ああ……
そんな……
そんな事って……」
彼は、私を好きだと言った。
私を欲しいと囁き、何度もキスをして、私を貫こうとして――
「……ど……
どうし……て」
私は、自分自身を抱き締めながら、その場に座り込み嗚咽した。