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愛しては、ならない
第19章 恋の業火



「つっ……ゲホッ」


咳き込む彼を見て私は我にかえり、打ってしまった彼の頬を掌で包み侘びた。


「ご……めんなさい……
い、痛かった?」



「はは……
病人相手に……
容赦……ないですね」



剛は、私の掌に手を重ね微かに笑うが、その瞳からポロリと涙が堕ちる。


「つ……よしさ……」


彼の顔を覗き込むが、彼は顔を逸らし私の手を振り払った。



「……もう……
放って置いてくださ……」


初めて弱気な姿を見せた彼は、見捨てられた幼児(おさなご)だった。


私は突き動かされるまま震える彼を腕の中で包み込み、その頬に口付けた。


「お……俺は……っ」



顔を歪め涙を流す彼を宥める様に私は背中を撫でて、小さな子をあやす様に言った。



「剛さん……
もう、黙って……」



私は、咽び泣く彼を抱き締めていたが、いつしか彼は胸の中で寝息を立て始めた。


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