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愛しては、ならない
第20章 恋の業火②
「私も突然訪ねてしまってすいません……」
清崎は、首を傾げ、少し上目遣いで見たが、その何気無い仕草がとても可愛くて、私が照れてしまいそうになる。
「い、いえいえ!
剛さんのお友達が沢山遊びに来てくれて私も嬉しいの……
あ……そういえば、清崎さんは高校はどちらに?」
紅茶とケーキを差し出すと、彼女は頬を緩めペコリと頭を下げた。
「……剛君と同じ、橘南高校です」
「あっ……そうなのね!
高校でも、宜しくね……」
私は、彼女と剛が同じ学校に通うという事実を、正直喜べないでいた。
――こんなに可愛い女の子と、毎日学校で……
教室で……
挨拶を交わしたり、お喋りしたり、一緒に帰ったり……
――キスをしたり……するの?
目の前で美味しそうにケーキを食べる彼女を見ながら、私は嫉妬心が渦巻くのを止められない。