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愛しては、ならない
第23章 滅ぼせない恋情②
不意に、後ろから肩を叩かれ振り向くと、同じ中学の森本 彰(もりもと あきら)だった。
「剛~、どっかに可愛い子でも居たのか?」
首を締めて来る森本の腕をかわしながら、俺はネクタイを直す。
「いや……別に」
ふと横のクラスの席を見ると、清崎がこちらに手を振っている。
俺が笑顔で振り返すと、森本も彼女に手を振り、俺の耳元で囁いた。
「な~んてな。
いくら若くて綺麗な母さんだからってお前、見すぎだぞ。
清崎がヤキモチ妬くぞ?気を付けろよな」
「……」
俺が軽く睨むと、森本は整った綺麗な唇を歪め、背中をバシバシ叩いてくる。
「お~怖い怖いっ!
そんな顔したらイケメンが台無しだぞ~?」
そう言う森本も、華やかな容姿と頭の良さで中学の頃、女子には人気があった。
ただ、少し軽薄なのが欠点だが。