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愛しては、ならない
第24章 滅ぼせない恋情③
「………っ?」
私が、息を呑むと、彼は魅惑の眼差しで囁いた。
「菊野さんに、大人の女性の口説き方をレクチャーして貰いたいですね……」
「え、えええーー!?」
彼の顔が近付いたその時、不意に保健室の戸が開き、剛が早足でやって来て森本の手を掴み私の顎から退けさせた。
「……菊野さんに、何をしているんだよ」
剛の後ろには、清崎が居て私に小さく頭を下げてきた。
私も会釈をするが、剛の瞳の中に蒼い焔が見えた気がして、ドキリとする。
手を掴まれたままの森本は、余裕の笑みで剛を見返した。
「いや、菊野さんの髪の毛に、小さな虫が止まっててさ……
そんな怖い顔すんなよ。清崎が怖がるぞ?」
「……菊野さん、帰りましょう」
剛は、森本の手を離すと、私のハイヒールを持ち、足首を掴み器用に履かせる。
「つ……剛さん、自分ででき……」
言い掛けると、彼の鋭い眼差しに刺され、何も言えなくなる。
私が、息を呑むと、彼は魅惑の眼差しで囁いた。
「菊野さんに、大人の女性の口説き方をレクチャーして貰いたいですね……」
「え、えええーー!?」
彼の顔が近付いたその時、不意に保健室の戸が開き、剛が早足でやって来て森本の手を掴み私の顎から退けさせた。
「……菊野さんに、何をしているんだよ」
剛の後ろには、清崎が居て私に小さく頭を下げてきた。
私も会釈をするが、剛の瞳の中に蒼い焔が見えた気がして、ドキリとする。
手を掴まれたままの森本は、余裕の笑みで剛を見返した。
「いや、菊野さんの髪の毛に、小さな虫が止まっててさ……
そんな怖い顔すんなよ。清崎が怖がるぞ?」
「……菊野さん、帰りましょう」
剛は、森本の手を離すと、私のハイヒールを持ち、足首を掴み器用に履かせる。
「つ……剛さん、自分ででき……」
言い掛けると、彼の鋭い眼差しに刺され、何も言えなくなる。