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愛しては、ならない
第4章 ボーイ・ミーツ・ガール
「あ、あああ」
口を金魚みたいにパクパクさせて真っ赤になるその人が可笑しくて、笑いそうになるのをグッと堪えて剛はペコリと頭を下げた。
「あの、これ……」
「ああっ!」
差し出した服を受け取ると目を輝かせて居る。
「ありがとう……!
アイロンまでやってくれたの……?」
「はい。割とそういうのは好きなんで」
「偉いわあ……!
私、アイロンとか、畳むとか苦手なの!
悟志さんのワイシャツとか……あ、私の旦那様ね?
悪いんだけど、ワイシャツのお洗濯する度にプレッシャーで……
洗ったり干したりするのは好きなのよ!
お洗濯物が風に靡いてリネンの薫りがする度に嬉しくなるの!
……って、私いきなり一人で喋ってごめんなさい」
慌てた様に口を手で覆うその人は、何だか幼くて大人には見えない。