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愛しては、ならない
第5章 戸惑いの始まり
私の、幼い頃からの
"双子の母親になるのが夢"
の話を、馬鹿にしなかったのも真歩だけだったのだ。
悟志や母に話せない事でも真歩になら何でもぶっちゃける事が出来る。
「手強い男って……
剛さんはまだ11歳よ?」
テーブルに顎を載せたまま上目遣いで真歩を見た。
相変わらずワンレングスの黒髪が綺麗で色っぽい。
真歩は綺麗に手入れされたネイルを傷付けないよう慎重にその髪をかき上げた。
「あら、早い子はその年齢で精通もあるのよ?立派な男じゃなあい?」
「せ……?」
キョトンとする私に、真歩がクスリと笑って耳打ちしてきて、顔が熱くなってしまった。
「菊野はウブというか、そんなんで本当に男の子のママなわけ?
今に祐ちゃんだって思春期になれば色々あるのよ~?」
アイスティーを飲んでいた私は噎せた。
「や……やだっ!変な事言わないでよっ!」