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愛しては、ならない
第5章 戸惑いの始まり
「菊野は無邪気ね~
悟志パパもさぞかし可愛がってくれてるんじゃなあい?ん?」
「……悟志さんはパパじゃないよ……」
ストローでグラスを掻き回すと氷がぶつかり合い涼やかな音を立てる。
真歩は僅かに目を見開いた。
「あらあらっ?
そんな物憂げな顔するの珍しいね。
何だか大人の女みたい!」
「んもうっ!
大人だけど?もう25だし!」
つい、ムキになって言い返してしまう。
「喧嘩したの?悟志さんと」
「……そうじゃないけど……時々、悟志さんが怖い」
私は、夜になると豹変する夫にまだ戸惑っていた。
行為が嫌なのではないけれど、抱かれている時に、心と身体がバラバラになった様な違和感を感じるのだ。
今までには無かったことだった。