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愛しては、ならない
第5章 戸惑いの始まり
「決めたっ!」
真歩がチャイムを押すと私は慌てる。
「ちょっと!まだ決めてない!」
「そんなん私が決めてあげるわよ!
時間のムダよっ」
騒いでいると店員がやって来た。
「スペシャルフォンダンショコラ二つ!
あとダージリンホットも!」
「かしこまりました」
店員はメモを取り行ってしまう。
「……パフェかレアチーズが良かったのに~
……まあ、フォンダンでもいいけど……」
ブツブツ言う私を、真歩はビシッと指差した。
「それよ!
その優柔不断さよ!
……悟志さんとの結婚の決め手って何だったのよ?」
「え……
それは……好きな人も居ないし……
パパとママが強く勧めてきたし……
悟志さんも優しいから、まあいいかなって」
「はあ――」
真歩は椅子の背もたれに寄り掛かり、天を仰いだ。