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愛しては、ならない
第33章 壊れるほどに
剛は、驚いたように目を大きく開き、私の顔を覗きこみ、穴の開くほど見詰める。
「――も……う……見ないで!」
恥ずかしさに、つい顔を逸らして彼の手をほどくが、直ぐに彼の手が追い掛けてきて、私を捕まえる。
再びギリギリまで近付く、二人の体温。
彼の熱い息が首筋にかかり、私の身体の奥は切なく疼き、泣きそうになる。
「本当に、いいんですか?」
彼は本気で戸惑っていた。
私は恥ずかしさに目を開けられない。
「……つ……剛さんが聞いて来たくせに」
「そうですけど……
いつも、ダメだとか、止めて……とか言うのに」
「それはっ……」
瞼を開けて見上げると、彼に唇を塞がれた。