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愛しては、ならない
第34章 恋の短夜(みじかよ)
「菊野さん……」
「……っな、何?」
両手を包み込んだまま真っ直ぐに見て呼ぶと、彼女は頬を赤らめた。
部屋の灯りは机のスタンドだけだが、そんな中でも彼女の白い肌がみるみる染まるのがはっきりと分かる。
今から一枚一枚、彼女を剥いで行く。その美しい肌や身体の曲線をこの目に焼き付けるには充分な明るさだろう。
今夜は満月で、カーテンの隙間から差し込む光だけでも明るい。
彼女が恥ずかしがってスタンドを消してくれ、と哀願するだろうか?
俺は彼女の身体をこの目で、この手で、この唇と舌で、そして俺の身体で一番熱く正直な場所で、味わいたい。
彼女も俺にそうして欲しい、と思っている筈だ。