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愛しては、ならない
第35章 Love is……
「……!」
声にならない叫びをあげながら、彼にしがみつき、烈しい律動を受け止めた。
小刻みな荒い息が耳元にかかり、彼の昂りが伝わってきて、その熱烈さに痺れてしまう。
「もっと、もっと烈しくして……」
律動に揺さぶられながら、私は更に煽る。
彼の瞳の中に一瞬驚きの色が浮かぶが、直後に獣の光が浮かぶ。
私の足首を掴み両肩にかけてから、そのままの体勢で私を見おろし、低い声で尋ねる。
「本当に、思いきりしていいんですね……?」
「――っ」
真剣な目の剛と見詰めあい、二人の間に火花が散ったような錯覚をおぼえた。
頬が熱かった。
自分からこんな事をねだるなんて恥ずかしかった。
けれど、これが最後と決めたのだから、もう自分の気持ちを隠したくなかった。
少なくとも、今だけは。
明日から私は、敢えて偽りの仮面を被るのだ。
そんな私に剛は戸惑い、嘆き、憎しみに苛まれるかもしれない。
でもきっと、若い彼なら――心がまだ柔らかく、しなやかな彼なら、この先に待ち受ける色んな出逢いで、いつか心の棘も傷も癒えるだろう。
そう思いたい。