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愛しては、ならない
第5章 戸惑いの始まり

悟志とパパは何処か雰囲気が似ている。
だから、結婚を決めたと言っても良い。
大好きなパパと似ている悟志と家庭を築けたら、毎日楽しいに違いないと思ったのだ。
だが、そういう理由で結婚をするのは間違いなのだろうか。
私が悟志を父親的に思っている事を、明らかに彼は不満に思っている様だ。
一度だけふざけて
"パパ"と呼んだ時には、本気で怒られた。
「……なんだってさ……
真歩さんも大変なんだね……
菊野?」
スプーンを握り締めたまま考え事に集中していて話を全く聞いていなかった。
「あっ……
凄く美味しかった!
ご馳走さま」
取って付けた返事をすると、キッチンへ行こうとして盆を持つが、悟志が盆を取り上げてテーブルに置いた。

