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愛しては、ならない
第5章 戸惑いの始まり
「いいよ……片付けは僕がやるから」
「でも……」
「菊野……」
悟志はベッドから出ようとする私の腕を掴み、唇を重ねて来た。
思わず強張ってしまうが、彼の巧みなキスに身体の真芯が熱くなってしまい、甘い息を漏らしてしまった。
「……ヤキモチを、妬いてくれないのかい?」
「……?」
悟志の指が、額をそっとなぞる。
「やれやれ……
君は僕に本当に関心がないんだね……」
彼は、意味が分からずに目を丸くした私の頬を両手で挟む。
「真歩さんにね……
"悟志さんみたいな男性が好みです"
て言われたんだよ……
て、話をしてたんだけどな」
びっくりして彼をマジマジと見たが、プッと吹き出してしまう。
「あはは……
真歩ったら……
ごめんなさいね悟志さん……
あのコ、男の人に対してアンテナが凄いから……」
クスクス笑う私を、暫く彼は無言で見ていたが、フッと息を吐くと、ベッドへ上がり覆い被さってきた。