この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛しては、ならない
第6章 遊園地での賭け
その男性は、どう見ても
"お兄さん"と呼ばれる様な年齢では無さそうだ。
(もし逆上して祐樹に何かしたら……)
私はハラハラした。
男性は怪訝な顔をしたが、先程に比べると表情が和らいだ様に見える。
祐樹は男性の顎に触れてそっと撫でた。
「痛いの、痛いの飛んで行け~!
痛いの痛いの飛んでけ~!」
「ゆ……祐樹」
私は唖然とするが、周りの乗客達は、その愛らしい仕草にクスクス笑いながら和んでいる。
男性も途端に目尻を緩ませて、しゃがんで祐樹の頭を撫でた。
「う―ん!
もう大丈夫、痛くないよ……ありがとな!」
「良かった~!」
祐樹は無邪気にコロコロ笑った。