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愛しては、ならない
第6章 遊園地での賭け




情けなくて涙を滲ませていると、フワリと小さな掌が頬を包み、祐樹が頬にキスして来た。



「でも、ママに何もなくてよかった~!」



無邪気に笑う祐樹をギュッと抱き締めて頬ずりする。



可愛くて堪らないが、六歳児にしてこの振る舞いは、将来相当な女たらしになるのではないだろうか?
と、一抹の不安も過ってしまった。




「ママ、もう行かないとバスの時間だよ!」



祐樹に手を引っ張られバスに乗り込み施設近くの図書館前で下車する。



休みの度に施設巡りをしてきたが、祐樹には可哀想だったかも知れない。


祐樹は何も文句も言わず付いてきてくれるけど、今度の休みは好きな所に連れていってあげようかな、と考えていたら、祐樹がふと立ち止まり、振り向いた。


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