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ヒレツガワ
第3章 イベント成果
「…いや、やっぱりこの金は返さない」
喜連川は台車を押し返し、カウンター上の五万円を手に取った。
「な、なんだと?」
「その代わり、アレを買う」
店主は喜連川の指先を辿って質流れ品のショーケースを眺め小首を傾げたが、やがて「ああ、そういうことか」とウンウン頷く。
「え、ちょっとどういう事だ、部長?」
状況を把握できずにオロオロするキタミ達に構わず、喜連川は店主が気をきかせて綺麗にラッピングしてくれたソレを手に、ズンズンと大股で質屋を出た。