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セフレの彼は幼なじみ
第8章 四度目
 やや調子に乗ってしまった菜那美は、さらに言う。

 陸翔と一つになっているという、この幸せなシチュエーションにまかせて、ここぞとばかりに。

「分かった、じゃあこれからも思ったこと、すぐに言っちゃうかも……。私はもう征服されちゃったわけだし、いつでも陸翔が好きなときに、私の身体を使って気持ちよくなってね」

 陸翔に喜んでもらえるかな、と淡い期待を抱いて言う菜那美だったが、菜那美にとっては意外なことに、陸翔は少し眉間に皺を寄せながら言った。

「その気持ちは嬉しいけど、その言い方は何だか嫌だな……。『菜那美の身体を使って、気持ちよくなる』って、あたかも、菜那美を物みたいに扱って利用してるみたいじゃん。セフレだって、立派な『フレンド』なんだぞ。大事な友達に対して、とるべき態度じゃないな、それ。俺はそういう態度はとらないからな」

 陸翔の言う「友達」というところに胸を痛めつつも、言ってもらっている内容は全体的に嬉しく、複雑な感情にとらわれる菜那美。

 そして、「やっぱりセフレでは我慢できない。無理だと分かっていても、彼女になりたい」と強く思うのだった。




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