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セフレの彼は幼なじみ
第14章 帰り道、そして六度目
 電車に乗り込んだ二人だったが、この日もかなり混んでいた。

 窮屈な車内で、必然的にギュッと密着する二人の身体。

 菜那美が意識的にそうなる位置へと身体を動かしているせいかもしれなかった。

 陸翔と身体をくっつけることができて、菜那美はうっとりとし始める。

 陸翔の方はというと、乗り込んだその瞬間から、菜那美の周囲に目を光らせている様子だった。

 恐らく痴漢がいないか警戒してくれているのだろう、ということは菜那美にもはっきり分かる。

 二人を乗せた電車は、定刻どおりの運行を続けていた。




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