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セフレの彼は幼なじみ
第3章 菜那美の部屋で……
「さっきも言ったんだけど、痴漢のことは誰にも話したくないの。お母さんにも、他の友達にも。心配かけちゃうの嫌だし……。もちろん……私だって、本当に恥ずかしいんだけど……。それでも、お医者さんに行くべきかどうか、だけ知りたくて。もし、お医者さんに行くほどのことなら、ちゃんとお母さんには話すから」

「そうは言ってもなぁ……」

 気まずそうに視線を泳がせる陸翔。

 きっと彼女さんのことを考えているんだろう、と菜那美は思った。

 それでも、ここまで来て、菜那美は引き返せるはずがない。

 実際、股間に感じる違和感は残っていたし、早く確かめたいという気持ちに嘘はなかった。

 もっとも、自分で鏡を見れば済むのに、あえてこういう申し出をしているということで、つまりは陸翔に見てほしい気持ちもあったのは間違いないのだが。

「お願い……。不安でしょうがなくって……」

 目に涙を浮かべつつ懇願する菜那美を見て、陸翔は静かに目を閉じた。

 そして、目を開けると、頷いて言う。

「よし、分かったよ。見せてみろ」




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