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刑事とJK
第96章 家
『はい、大志、にんじんさん』
ゆうひは小さく切った人参をスプーンに乗せ
大志の口元へ運んだ
「にんじんしゃん、いや」
大志は全く口を開けようとせず、そっぽを向く
『大志、食べなきゃ大きくなれないよ』
「にんじんしゃん、いや」
「じゃあオレがもらおっかなー」
オレは大志を横目に、口を開けてゆうひの方を向いた
「ゆうひ、人参くれ」
『はいはい』
苦笑しながら、ゆうひはスプーンを運ぶ
こうなると、決まって大志はオレを叩いてくるのだ
「たぃしのにんじんしゃん!!」
大志も大きく口を開け、ゆうひに食べさせてくれるようねだる
『はいはい、大志のだねー』
パクッと口に入れると、大志は顔をしかめながら
それでも人参を喉に通した
「けっ、大志はいいなぁ…お母さんにあーんしてもらって」
わざとらしくそう言うと、ゆうひはいつも笑い出すのだ
『斉藤も、あーんしてほしい?』
「してほしい」
「たぃしのぉーっ」
ぐずりだす大志
もうだいぶ眠たいようだ
時刻は9時
「もう風呂入ったのか?」
『ううん、まだ』
「そっか…久しぶりに、三人で入らねぇ?」
『しょうがないなぁ///』
晩御飯を食べ終えると、オレは先に大志を抱えて風呂に入った