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刑事とJK
第7章 美人女医




斉藤が部屋を出て、
残ったのはゆうひとシゲと津森だけになった




「斉藤が怒鳴るなんて、これも珍しいわね」



少し驚いた顔を見せる津森に、
シゲは言う



「最近はしょっちゅう怒鳴ってますけどね」



「へぇー…」



津森さんはあたしを見た



『…?』







「あ、そーだ
僕、書類整理の続きあるんでちょっと出ますね、
津森さん、ありがとうございました。
ゆうひちゃんも、ありがとうね」



シゲは丁寧に挨拶して
部屋をあとにした








あたしは…お礼を言われるようなことは
何一つしていない…


あたしのせいで
斉藤は熱を出して



あたしのせいで
斉藤はあんなに傷だらけになったんだ…




全部あたしのせいで…




「あなた、ゆうひちゃんっていうの?」



『え、あ、はい…』


津森は医療道具を片づけながら
話し掛けてきた




「ふふっ、斉藤って見た目はガラ悪いけど、
優しいでしょ?」



『そうです…ね…』



「その優しさも、すっごい不器用だけどね」




津森の顔は、さっきまでと全然違う

まるで最愛の人を見るような目をしている…






『…好き…なんですか…?』






「かもしれないわね」



津森さんはあたしにウインクした


その女らしさを兼ね備えた全てを
見せつけられているようで、
思わず俯いてしまう




ダメだ…


あたし、この人には勝てない…




…いや、別に斉藤をめぐってとかじゃないから!!

決して!!




『失礼ですが…お歳は…?』



「まぁ、レディにそんなこと聞くの?」



『ああぁ…ごめんなさい』



「29よ、もうすぐおばさん突入しちゃうわ」





…29、か…




18と29だったら、
27に近いのは29だなぁー…








はっ


別に歳的に斉藤とどっちが釣り合うか
比べてたわけじゃないから!!

断じて!!





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