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刑事とJK
第69章 敵に塩を送る
夜が明けた
清隆は、露で濡れた毛布を脱いだ
「夏でも風邪ひいちゃうよ…」
と独り言をいいながら、
毛布を干すようにして置いておく
清隆はそのあと、ある場所へ向かった
――――――
――――――
「南刑事」
南は特にすることもなく、
ボーッと椅子に座っていたが
名前を呼ばれて目を開いた
「?」
「面会したいという方がいらっしゃいました」
…誰だよ…?
一瞬、飛鳥か?
という考えがよぎったが
その真逆
一番会いたくない顔が、
扉の向こうからひょっこり出てきた
「…どうも、南さん…」
「…阿部…」
…かよ…
――――――
――――――
ソファーに座った清隆に、
南は飲み物を出した
「いやそんな、お構いなく!!」
刑事課だからだろうか
清隆は少し緊張しているようだ
「…」
南は無視して、
テーブルにコーヒーを置いた
「…ありがと…ございます」
清隆は少し頭を下げた
「用件は?」
南は清隆の前のソファーに腰を下ろした
「…お願いが、あるんだけど…」
「安心しろ、俺はもう飛鳥に会わない」
「逆だ!!
頼むから、飛鳥とちゃんと話してやってくれよ!!」
「…何でだ?
あんた、飛鳥と寄りを戻したいんじゃないのか?」
「それは…違うって言ったら
嘘になるけど…」
「…」
南はコーヒーを一口飲んだ