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刑事とJK
第78章 トレジャーハンター
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『…あつ…』
朝方、ゆうひは部屋の蒸し暑さで
目が覚めてしまった
さすが夏
斉藤家には、扇風機はあれどもクーラーがない
『…あれ?』
隣で寝ていたはずの斉藤の姿がない
…どこ行ったんだろ?
ゆうひは起き上がり、長い廊下を歩いた
…どうせ斉藤のことだし、行くとしたら…
と、庭に出て屋敷の裏に回った
『やっぱり』
斉藤は家の裏を、
行ったり来たりと歩き回っていた
おそらく、埋蔵金の隠し場所を探しているのだろう
『おはよ』
「ん?
ああ、おはよう」
『何かわかった?』
「んー…イマイチ。
そういやぁもう朝だな
さっきまで真っ暗だったんだけどよ…」
と、斉藤は左を向いた
山と山の間から、朝日が顔を出しかけている
『家の中は暑かったけど、外は涼しいんだね』
「まあ、風があっからな」
斉藤はポケットに手を突っ込んだまま、
体を後ろに反らし、伸ばした