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刑事とJK
第78章 トレジャーハンター
しかし…
その後は掘れども掘れども
出てくるのは土ばかり
「ヤベー…もう顔しか出てねぇー…」
「俺はもう顔も半分埋まってるぞ?」
そろそろ二人にも
体力の限界が近づいてきていた
『…ここじゃないのかなー…?』
「さあな」
斉藤はシャベルを地上に乗せ、
自分も勢いをつけて地上に上った
『あ~あ~、泥だらけ』
ゆうひは斉藤の服に付いた土を払った
「他になんか考えはねぇか?」
『んー…思いつかない』
「だな…」
藤野も地上に上がり、自分で土を払った
「にしても、暑すぎる…日陰~…」
藤野は屋敷の軒下に入った
「昼間はあんまし陰ができねぇんだな…」
斉藤は上を見上げた
空には雲ひとつない
と、そこであるものが目に入った
「おい真理子」
「なあに?♪」
斉藤は塀の向こう側を指差して言った
「あの木ってよぉ…」
「?」
真理子は斉藤が指差した方へ目を向け、
「ああ~」と感嘆の声を上げた
「あの木は昔っから枯れたままだよね♪」
「ああ、そのくせ
他の木の倍くらいの高さがあっからな…」
「懐かし~、あたしたちが小さい時、
"まっすぐおばけの木"って呼んでなかった?♪」
「…んなこともあったなー…」
斉藤はボーッと、まっすぐおばけの木を眺めた