この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
刑事とJK
第78章 トレジャーハンター
「虎と…龍…と干支…と」
突然、斉藤はブツブツ独り言を言い出した
『お、なんかピンと来た?』
ゆうひはワクワクしながら
斉藤の顔を見上げる
「寅は3で…辰は5で…
まっすぐおばけの木…には」
斉藤は目を下に落とし、今度は地面を眺めた
「あ」
何かに気づいたようで、突然走っていった
『?
斉藤、どこ行くのー?』
「斉藤ー?」
他の3人も斉藤について行った
――――――――――
斉藤は門を出て、塀の外側をずっと走っていく
そして、立ち止まった場所は
まっすぐおばけの木の前
「…正貴?」
斉藤は
まっすぐおばけの木に手をついて、
目を凝らしてよく見た
『斉藤、どうしたの?』
「…確か、この辺に…」
と、しゃがみ込んで、
地面から飛び出している根っこに目をやった
そして
笑みをこぼした
「ビンゴ」
『へ?』
斉藤は立ち上がった
「そこの根っこの裏、見てみ」
『?』
ゆうひは地面に手をついて、
根っこの裏側を覗き込んだ
『…え…
あああ!!!』
「どうしたの?ゆうひちゃん♪」
『こ、これって…!!』
根っこの裏側には
虎・龍
の二文字がハッキリと彫り込まれていたのだ
「ええ!!?」
「すごい発見じゃないの♪!!」
みんな驚きを隠せない